いきなり破産は回避したい
2012年07月22日
昨日、倒産に関して、何らの準備もなしにいきなり自己破産してしまう社長が多いと書きましたが、今日は、ここでいう準備ってどういうことかについて、書いてみます。
理解していただき易いように、まず、はじめに、破産のメリット・デメリットの説明からします。
破産(免責の許可)の最大のメリットは、「特定の債務」以外の全ての債務から解放されることです。(正確には破産宣告を受けただけでは債務から解放されず免責の許可を受けることが必要です。破産宣告は債務者が破産状態にあることの確認を受けただけのようなものです。)
ここでいう、「特定の債務」とは、被免責債権と呼ばれる債権に対応する債務です。破産者が、故意や重過失で加えた人の生命や身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権などが、その例です。
とにかく、普通の債務は全て帳消しです。返済しきれない債務を破産・免責制度を使って整理することは、債務奴隷からの解放であり、再起の機会を得るものですし、生活保護制度などと同様に、濫用の危険はあるものの、社会のセーフティネットとして重要な制度であることは間違いありません。
一方、破産のデメリットとして、一般に言われているのは、クレジットカードが持てない、ローンが組めない、一定の職業に就けない(免責の許可が出れば問題ないです。)などですが、ぜんぜん大したことはありませんなんて説明しているサイトなどもありますが、これは、概ね個人の、いわゆる消費者破産に当てはまるものです。
では、事業者の破産はどうなるの?会社は破産手続きの終結と同時に消滅します。つまり、会社の臨終です。
さて、会社はそれで終わりました。でも、元社長は生活して行かなければなりません。その生活の糧は、どうなりますか?
元社長に特殊な能力・技能があるとかすれば、すぐに裸一つで出直せるかもしれませんが、そういう方は、そう多くないようです。
昨日も書きましたが、小規模零細事業者の事業の資本である重要な資源は、大規模な建物や機械などのハード資源よりも、知識、経験、ノウハウ、人財、信用、取引先との関係などのソフト資源である場合が多いでしょう。
まず、早期の出直しには、ソフト資源が必要なのではないでしょうか?知識、経験、ノウハウ、人財、信用、取引先との関係などは、普通、目に見えませんが、相互に関係し合って威力を発揮するものです。
が、しかし、いきなり自己破産の場合は、これらをズタズタにしてしまいます。人財は解雇で、材料・商品の購入先や外注先との関係は不払いで、受注先との関係は商品・サービスの提供不能で、それぞれが空中分解して無くなります。
では、破産手続きの中で、せめて、これらの資源を壊さないことができないかと模索しても、まず、無理でしょう。特に、材料購入先や外注先との関係は不払いで最大の迷惑をかけます。迷惑を受けたほうは恨みます。下手すれば連鎖的な危機に直面します。これが、再起の大きなネックになります。つまり、再起についての協力者が居ない状況になってしまうのです。
だからといって、これらの人に迷惑をかけないように、支払いをすることは破産手続きの中ではできません。債権者平等の原則というものがあるからです。
でも、この債権者平等の原則も実は真の意味では平等ではありません。通常、金融機関は不動産担保を持っています。不動産担保は別除権といって、破産手続きとは関係なく売却して代金から回収することができるのです。小規模零細企業は不動産がない場合も多いですが、その場合は信用保証協会の保証があることが多く、金融機関はここでも別途回収が可能なのです。
だから、実質、迷惑をかけるのは焦げ付きを持たされた取引先や職を失った人財です。そして、元社長は再起が遠のきます。ゆえに、後のことを考えずに、いきなり自己破産することは、デメリットが大きいと言えるのです。
さて、いきなり自己破産ではなく、準備をという話に戻りますが、ここまで説明すると、だいたいお分かり頂けると思います。危機的状況下でもソフト資源を温存し、場合によっては事業だけでも残せるようにすることが大切です。つまり、事業と会社の切り分けですね。
そうした準備のうえで、自己破産のメリットを享受することは良いかもしれませんが、いきなり法的手続きに入ったのでは、準備も何も出来ません。
でも、いきなり、法律(弁護士)事務所に相談に行くと、いきなり、自己破産になりがちですよ!
理解していただき易いように、まず、はじめに、破産のメリット・デメリットの説明からします。
破産(免責の許可)の最大のメリットは、「特定の債務」以外の全ての債務から解放されることです。(正確には破産宣告を受けただけでは債務から解放されず免責の許可を受けることが必要です。破産宣告は債務者が破産状態にあることの確認を受けただけのようなものです。)
ここでいう、「特定の債務」とは、被免責債権と呼ばれる債権に対応する債務です。破産者が、故意や重過失で加えた人の生命や身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権などが、その例です。
とにかく、普通の債務は全て帳消しです。返済しきれない債務を破産・免責制度を使って整理することは、債務奴隷からの解放であり、再起の機会を得るものですし、生活保護制度などと同様に、濫用の危険はあるものの、社会のセーフティネットとして重要な制度であることは間違いありません。
一方、破産のデメリットとして、一般に言われているのは、クレジットカードが持てない、ローンが組めない、一定の職業に就けない(免責の許可が出れば問題ないです。)などですが、ぜんぜん大したことはありませんなんて説明しているサイトなどもありますが、これは、概ね個人の、いわゆる消費者破産に当てはまるものです。
では、事業者の破産はどうなるの?会社は破産手続きの終結と同時に消滅します。つまり、会社の臨終です。
さて、会社はそれで終わりました。でも、元社長は生活して行かなければなりません。その生活の糧は、どうなりますか?
元社長に特殊な能力・技能があるとかすれば、すぐに裸一つで出直せるかもしれませんが、そういう方は、そう多くないようです。
昨日も書きましたが、小規模零細事業者の事業の資本である重要な資源は、大規模な建物や機械などのハード資源よりも、知識、経験、ノウハウ、人財、信用、取引先との関係などのソフト資源である場合が多いでしょう。
まず、早期の出直しには、ソフト資源が必要なのではないでしょうか?知識、経験、ノウハウ、人財、信用、取引先との関係などは、普通、目に見えませんが、相互に関係し合って威力を発揮するものです。
が、しかし、いきなり自己破産の場合は、これらをズタズタにしてしまいます。人財は解雇で、材料・商品の購入先や外注先との関係は不払いで、受注先との関係は商品・サービスの提供不能で、それぞれが空中分解して無くなります。
では、破産手続きの中で、せめて、これらの資源を壊さないことができないかと模索しても、まず、無理でしょう。特に、材料購入先や外注先との関係は不払いで最大の迷惑をかけます。迷惑を受けたほうは恨みます。下手すれば連鎖的な危機に直面します。これが、再起の大きなネックになります。つまり、再起についての協力者が居ない状況になってしまうのです。
だからといって、これらの人に迷惑をかけないように、支払いをすることは破産手続きの中ではできません。債権者平等の原則というものがあるからです。
でも、この債権者平等の原則も実は真の意味では平等ではありません。通常、金融機関は不動産担保を持っています。不動産担保は別除権といって、破産手続きとは関係なく売却して代金から回収することができるのです。小規模零細企業は不動産がない場合も多いですが、その場合は信用保証協会の保証があることが多く、金融機関はここでも別途回収が可能なのです。
だから、実質、迷惑をかけるのは焦げ付きを持たされた取引先や職を失った人財です。そして、元社長は再起が遠のきます。ゆえに、後のことを考えずに、いきなり自己破産することは、デメリットが大きいと言えるのです。
さて、いきなり自己破産ではなく、準備をという話に戻りますが、ここまで説明すると、だいたいお分かり頂けると思います。危機的状況下でもソフト資源を温存し、場合によっては事業だけでも残せるようにすることが大切です。つまり、事業と会社の切り分けですね。
そうした準備のうえで、自己破産のメリットを享受することは良いかもしれませんが、いきなり法的手続きに入ったのでは、準備も何も出来ません。
でも、いきなり、法律(弁護士)事務所に相談に行くと、いきなり、自己破産になりがちですよ!
Posted by 開設者 at 11:13│Comments(0)
│事業再生
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。