2008年01月10日

後継者の役員昇格

 06年版の中小企業白書によりますと現時点で後継者を決定している企業のうち、オーナー社長の息子さん又は娘さんを後継予定者にしている割合は71.3%なっております。中小企業の事業承継は、やはり社長である親の子が継ぐパターンというのが多いということのようですね。

 そこで後継者を決めたら具体的に事業承継の準備に入るわけですが、まず通常考えるのが後継者の当面の地位でしょう。これまで普通の社員として会社に在籍していた場合と、後継者と決まった後に会社に新たに所属(就職)することになった場合とでは、それぞれ処遇として変わるかもしれませんが、とりあえずは役員(取締役)にするタイミングで悩まれるケースも多いのではないでしょうか?

 また、取締役とした後も、常務、専務、副社長というように昇格させ、次期社長が誰であるかということを会社の内外に知らしめることが必要でしょう。また、オーナー社長が存命中に社長の座を子息に譲る場合、オーナー社長は会長として社長の後ろ盾となって新社長を応援する立場になることも多いことでしょう。

 さて、ここまでは通常の事業承継のパターンとしてのオーソドックスな形だと思います。でも、このように順を追っていくことをおすすめするのが躊躇われる場合もあります。それは、会社に過大な負債がある場合です。後継者も会社の仕事を好んでしていて、かつ、会社としても営業利益はそれなりに出ているので、何も不満はないのですが、過大な負債がある場合には、当然、利払いが多くなっています。であるにもかかわらず、何の手も打たずに子息に承継させるのはいかがなものでしょうか。

 こういう場合、事業承継時に併せて何らかの事業再生の手法を用いて負債を整理した後、事業を子息に承継するのが最も良い方法です。その手法については、ここでは述べませんが、そのとき最も重要なポイントは後継者が会社の債務の連帯保証人になっているかどうかです。仮に後継者が連帯保証人になっている場合は、承継する会社と後継者は運命を共にするほかはないかもしれません。

 漠然と将来に備えてとか、現在の会社法以前であれば役員の員数合わせの為に子息を取締役にした場合も多いことでしょう。でも、金融機関から融資を受ける際、後継者と目される子息を保証人にするように金融機関から要求され、簡単に応じるのは考えものです。特に業績が悪いとか既に過大な負債がある場合は要注意です。こういう場合に、後継者を役員にすると金融機関に対し目立つし保証要請のきっかけになりかねませんから、子息の役員昇格やその時期については特に慎重に検討したいものです。

   

Posted by 開設者 at 10:08Comments(0)TrackBack(0)相続・事業承継

2008年01月09日

事業承継の方策と最近の動き

 事業承継の具体的な対策としては、事業用資産の承継や会社の場合には株式の承継などが思い浮かびます。事業承継問題は国としても重要視する昨今ですから、これらに関連して近時、様々な方策の整備も行われつつあります。

 例えば、平成18年5月に施行された「会社法」で、種類株式の活用の幅が広がったので、これを株式承継対策として用いることができます。オーナー社長の生前に議決権制限株式を発行したり発行済みの株式の内容を変更しておき、相続発生時に事業の後継者には議決権のある普通株式を、事業に関係のない相続人には議決権制限株式を相続させることで議決権の分散を防止し、後継者の事業経営権を安定させるのです。

 事業に必要な資産の遺産分割を防止することなどの対策と併せて上記のような株式の相続承継を実現するためには、公正証書による遺言の活用が望まれます。

 また、ごく最近ですが平成20年10月以後に発生した相続から適用される非上場株式に関する税制を改正する予定であることが報道されました。それは、一定の同族会社の株式を相続した場合の相続税の80%を猶予しようというものです。条件は細かくあり、かつ、まだ細部が明らかになっていない部分がありますが、この税制改正が実現されれば事業承継の対策が大きく変わりそうです。

   

Posted by 開設者 at 09:11Comments(0)TrackBack(0)相続・事業承継

2008年01月08日

いつかは直面する事業承継の問題

 社長の後継者はお決まりでしょうか?事業承継のタイミングはいつでしょうか?事業承継にあたり地ならしは進んでいるでしょうか?御社の株式は後継者のものに確実になるでしょうか?一口に事業承継と言いますが、企業の種類、業種、規模などなど様々な要因がありますから一様ではありませんね。

 多くの企業は永続することを前提に運営されていることでしょが、創業社長の存在がほぼ全てと言っていいくらいの中小企業では、その社長の事業承継問題は当該企業の生死すら決することが多いでしょう。しかしながら、現実に事業承継対策をしていない企業も少なくないもので、ある統計によりますと事業承継の取り組みを何もせずにその時期を迎えた企業が調査対象企業の約3分の1にも達していたそうです。また、これから事業承継時期を迎える企業を対象にした別のアンケートでは「取り組み状況が十分であるとする回答は全体の約2割に止まっています。

 団塊世代の大量退職問題が話題になる昨今ですが、日本の経済を支えてきた中小企業のオーナー社長の平均年齢が04年の統計で57歳を越えているようです。そして、オーナー社長の自身の意識では65歳前後くらいが引退の節目であると考える方が多いようです。すると、平均的なお話として(いささか乱暴かもしれませんが)、これからかなりの中小企業が事業承継の問題に直面すると言えそうです。

   

Posted by 開設者 at 16:55Comments(0)TrackBack(0)相続・事業承継

2008年01月07日

今、なぜ中小企業の事業承継対策が大事なのか

 日本の中小企業は、その数で全体の9割以上、就業者数の面では約7割を占めています。そして、優秀な技術を持つ中小企業も数多く存在しています。中小企業が日本経済の中心であると言っても過言ではないでしょう。そうした中小企業の足腰を強くし健全に発展してゆくことは、今後日本経済が継続的に発展を続けていくために必要不可欠なことです。

  しかしながら中小企業であるがゆえに厳しい経営環境のなかで闘っているともいえましょう。そのような日本の中小企業にとって、今、大きな問題となっているのが事業承継問題です。経営者の高齢化に加え、身内の後継者不足によって維持・伝承されるべき雇用や技術・知識が途絶えてしまうという重大な危機に直面しているのです。

 そうした現実をふまえたうえでの円滑な事業承継は、日本全体の7割を占める中小企業の雇用を確保するとともに、企業の「ブランド」を守ることを通して優れた技術・技能などの経営資源を継承しそれを永続的に守りさらに質を高めていくことであります。つまり、中小企業の円滑な事業承継対策は国や社会を支えるインフラと言ってもよい資産の損失を防ぐという重大な意味を持った取組みにほかならないのです。
  

Posted by 開設者 at 09:10Comments(0)TrackBack(0)相続・事業承継
プロフィール
開設者
開設者
【名称】根来行政書士事務所   【事務所所在地】滋賀県栗東市小柿五丁目11番3-12号  【電話】 077-554-3330  【代表者】行政書士 根来章  【行政書士登録】 平成7年3月1日登録 登録番号第95271756号  【業務】1.事業に必要な許認可申請   2.企業の組織再編、事業承継、事業再生の支援  3.土地取引から開発、工場建設など関係法令等に基づく諸手続  4.企業のM&Aコンサルティング   5.不動産賃貸オーナーを対象としたコンサルティング
オーナーへメッセージ
Information
【 P R 】
新規の方はこちら
滋賀咲く有料プランご案内
【 P R 】
滋賀の住宅・工務店探し
不動産もマイスタイル滋賀

アクセスカウンタ
< 2008年01>
S M T W T F S
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
最近のトラバ
QRコード
QRCODE
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。 解除は→こちら
現在の読者数 1人